RIMS 2025年リスクマネジメント職の年収調査(2026年3-4月号)
ヒラリー・タトル(訳:鈴木英夫)[*]

米国のリスクマネジャの年収は2500万円
RIMS(米国リスクマネジメント協会)が実施した2025年リスクマネジメント職の年収調査によると、米国のリスクマネジメント専門家の年間基本給の中央値*)は、2023年の14万4000ドル(約2200万円)から2025年には16万ドル(約2500万円)に上昇し、11%の増加となった。カナダでは、リスク専門家の年俸は15%増加し、2023年の中央値12万2000ドルから2025年には14万ドルに上昇している。
*)中央値とは、データを小さい順(または大きい順)に並べた際に、ちょうど真ん中に位置する値のこと。極端に高い報酬を得る人がいる母集団(例えば米国)では平均値はそれにひきずられて高くなり実態を反映しないことから「中央値」が用いられる。
回答者の年収中央値はサンフランシスコ都市圏が21万9000ドル(約3300万円)で最も高く、次いでワシントンD.C.(19万8000ドル)、ロサンゼルス(19万7500ドル)、ニューヨーク(19万3000ドル)、シカゴ(18万5000ドル)となっている。
所属はばらつき
リスク専門職が成熟し、組織内におけるリスク担当者の責任と地位が変化するにつれ、調査では報告体制に大きなばらつきがあることが明らかになった。米国のリスク専門職は、誰の指揮に従っている(どの部署に所属している)のだろうか?以下の通りである。
40%が財務管理部門(CFO/財務担当)
18%が法務部門(法務顧問)
13%が役員または上級副社長
11%が副社長
9%がCEO
8%が最高リスク責任者(CRO)
3%が人事管理部門
2%がコンプライアンス部門
1%が監査部門
カナダでは、これらの組織構造は若干異なっていた。
29%が財務管理部門
12%が法務部門
16%が執行役員または上級副社長
16%が副社長
11%がCEO
14%が最高リスク責任者
1%が人事部門
2%がコンプライアンス管理部門
4%が監査部門
リスク管理の専門職は複数業務を兼任
リスク管理の専門職のほぼ全員が、複数の業務を兼任しており、その大多数は保険(米国では81%)と債権の請求業務(73%)に携わっている。一般的な兼務分野は以下のとおり。
保険(81%)
債権の請求業務(73%)
事業継続/危機管理(37%)
安全管理(34%)
キャプティブ保険事業(30%)
コンプライアンス(26%)
法務(19%)
セキュリティ(14%)
戦略(14%)
財務/会計(12%)
オペレーション(11%)
アクチュアリー(10%)
内部監査(7%)
ガバナンス/ESG(7%)
トピック
リスクマネジメント
注意事項:この記事は、”RIMS 2025 Compensation Survey” Hilary Tuttle | April 2, 2026, RIMS Risk Management Site (https://www.rmmagazine.com/articles/article/2026/04/02/rims-2025-compensation-survey)をRIMS日本支部が翻訳したものであり、原文と訳文に差異がある場合には原文を優先します。
ヒラリー・タトルは『リスクマネジメント』誌の編集長。
鈴木英夫はRIMS日本支部主席研究員。