職場における傷害の原因としてメンタルヘルスが上位に(2026年1-2月号)

職場における傷害の原因としてメンタルヘルスが上位に(2026年1-2月号)

モーガン・オルーク[*]

 Pie Insurance社の調査によると、米国の中小企業の従業員が経験した傷害で最も多かったのはメンタルヘルス関連(22%)で、次いで転倒(20%)、切り傷、裂傷、刺し傷(18%)であった。

*)訳者注:Pie Insuranceは、2017年に設立され、ワシントンD.C.に拠点を置く。テクノロジーを駆使して中小企業向けの労働関連災害の保険(Workers’ Compensation)を専門に提供する、急成長中のインシュアテック(保険×テクノロジー)企業。

 メンタルヘルス関連の傷害の蔓延を考えると、従業員の32%が職場の安全に関する最大の懸念事項として「メンタルヘルス」を挙げ、「身体的傷害」(20%)、「環境的ハザード」(9%)、「設備の安全性」(4%)といった従来の懸念事項を上回ったことは、驚くべきことではないかもしれない。しかし、雇用主の91%がメンタルヘルス問題への対応能力に自信を持っている一方で、従業員で雇用主に同様の自信を持っているのはわずか62%であった。

 メンタルヘルスの影響は職場だけにとどまらず、従業員の36%が「職場のストレスや安全上の懸念が私生活に影響」を及ぼし、燃え尽き症候群・うつ病・身体症状につながっていると回答している。従業員のほぼ4分の3(73%)は、「雇用主によるサポートが大きな効果」をもたらすと回答し、柔軟な勤務形態やリモートワークの選択肢、メンタルヘルス休暇の付与、カウンセリングサービス、メンタルヘルスに関する意識向上と安全研修などを解決策として挙げている。

トピック
健康とウェルネス、人事、安全、中小企業


注意事項:この記事は、“Mental Health Tops List of Workplace Injuries” Morgan O’Rourke | January 13, 2026,をRIMS日本支部が翻訳したものです。原文と和訳に相違があるときには、原文を優先します。本文中は敬称略です。
モーガン・オルークは、リスク・保険マネジメント協会(RIMS)の「リスクマネジメント」編集長兼コンテンツ・出版担当シニアディレクター。

鈴木英夫はRIMS日本支部の主席研究員。