米国企業の88%が地政学的リスクへの対応に苦慮(2026年9-10月号)

米国企業の88%が地政学的リスクへの対応に苦慮(2026年9-10月号)

モーガン・オローク(訳:鈴木英夫)[*]

Risk Management web特別版 2026 Sep-Oct

 地政学的紛争、経済的不確実性、そして事業運営の中断といった激動の1年を経て、経営幹部は自社の将来展望についてますます悲観的になっている。実際、セントリー・インシュアランスが実施した最新の調査によると、米国企業の経営幹部の82%が、2026年初頭よりも自社の将来についてより深い懸念を抱いていると回答している。

 地政学的リスクは組織に特に大きな打撃を与えており、リーダーの61%が、「国際紛争が今年、輸送遅延などの直接的な影響からガソリン価格の高騰などの間接的な影響まで、自社に悪影響を及ぼした」と回答している。さらに、88%が「地政学的紛争の急速な展開のため、リスクを正確に管理することが困難だ」と感じている。

 このような状況は、企業に事業運営方法の変革を迫っている。ほぼすべての経営幹部(98%)が長期計画とリスク管理へのアプローチを見直しており、70%がより幅広いリスクに対応するため計画期間を短縮し、61%が計画プロセスに偶発事象対策をより多く組み込んでいる。

「年初から変わったのは、企業が管理するリスクの種類が増えただけでなく、リスクの展開スピードと相互影響の度合いが変わったことだ」と、セントリー社のナショナルアカウント担当アシスタントバイスプレジデント、ジェフ・コール氏は述べている。「リーダーたちは、今日の環境において、より柔軟な計画策定が求められていると分かっている。リスクを定期的に再評価する組織は、意思決定に柔軟性を持たせ、複数の可能性のある結果に備え、継続的な変化に対応できる体制を整えることができる。」

トピック
政治リスク、リスクマネジメント


注意事項:この記事は、” 88% of U.S. Businesses Are Struggling to Manage Geopolitical Risk,” Morgan O’Rourke | September 17, 2026, RIMS Risk Management Site: (https://www.rmmagazine.com/articles/article/2026/09/17/88–of-u.s.-businesses-are-struggling-to-manage-geopolitical-risk) の内容をRIMS日本支部が翻訳したものであり、原文と訳文に差異がある場合には原文を優先します。

モーガン・オローク氏は、リスクマネジメント誌の編集長であり、リスク&インシュアランスマネジメント協会(RIMS)のコンテンツおよび出版担当バイスプレジデント。

鈴木英夫はRIMS日本支部主席研究員。